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琴木岡
【こときのおか】


旧国名:肥前

(古代)奈良期に見える地名。神埼(かんざき)郡のうち。「肥前国風土記」神埼郡条に「琴木の岡〈高さは二丈,周りは五十丈なり。郡の南にあり〉此の地は平原にして,元来岡なかりき。大足彦の天皇,勅りたまひしく,此の地の形は,必ず岡あるべし,とのりたまひて,即ち,郡下に令せて,此の岡を起し造らしめたまひき。造り畢へし時,岡に登りて,宴賞したまひ,興,闌ぎたる後,其の御琴を竪てたまひしに,琴,樟と化為りき。〈高さは五丈,周りは三丈なり〉因りて琴木の岡といふ」とある。その遺称地は残らないが,郡家の南にあると記されるので,千代田町中央部より西であろう。一説に同町余江の香椎宮といわれるが確証はない。




KADOKAWA
「角川日本地名大辞典」
JLogosID : 7216965