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島津村
【しまづむら】


旧国名:肥前

(近世)江戸期の村名。杵島(きしま)郡のうち。有明海の自然陸地化によって形成された地域で,廻里江(めぐりえ)川の上流に位置する。佐賀本藩領。白石(しろいし)南郷に属す。水田地帯の中に竹林に覆われた周囲約300mの島形をなす独立丘があり,城(じよう)と呼称。鎌倉期白石の地頭白石五郎通益の築城と伝え(杵島郡史),別名精岳城という(北肥戦誌)。東境は廻里江川で,その河岸の米納津(よのづ)はかつての船着場。中世において杵島郡南郷の荘園の米積出港の役割を果たしていたため,米納津の地名となったと伝わる(有明町史)。当地は,室町初期足利氏杵島郡打入りの時の古戦場(杵島郡史)。村高は,「正保国絵図」「天明村々目録」「天保郷帳」ともに434石余,「旧高旧領」には見えない。「宝暦郷村帳」「天明郷村帳」にはともに小村に今橋村が見える。水利は杵島山麓田野上村の梅の木谷溜池を利用。「明治7年取調帳」では田野上村の枝村として見える。




KADOKAWA
「角川日本地名大辞典」
JLogosID : 7217152