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須賀神社
【すがじんじゃ】


小城(おぎ)郡小城町大字松尾(まつお)にある神社。旧県社。祭神は須佐之男(すさのお)命。古くは祇園社と称した。社伝によれば延暦22年に山城国祇園神を勧請,佐賀・小城・杵島(きしま)3郡の宗廟としたという。また千葉胤貞が,当社のある城山に城を構えた時,京都祇園社より勧請して神体の木像を納めたともいう。戦国期には竜造寺隆信が社地,社領を寄進し,天正18年には鍋島信昌が神殿を修復,同19年に鍋島直茂が拝殿を再建したと伝える。その後文政11年に火災に遭う(県災異誌)。当社の祇園会は有名で,旧暦1月15日の花紫祇園,6月15日の団扇祇園,8月15日の柿祇園がある。6月団扇祇園の山車挽きは千葉胤貞の創始といわれ,小城藩主鍋島元茂公年譜には「諸家中下ノ宮妙厳寺ニ相集リ郡中ノ人夫ヲ差別シ何レモ山挽ヲ奉行ス」とあり,当社祭礼に藩士達が多く参加していたことがわかる。またこの時能が興行され,これは寛正年間に千葉氏が観世大夫を呼び下したのに始まり,鍋島氏の時より美麗田楽の者がこれを勤めるようになったという(元茂公年譜・小城郡誌)。天保14年には佐賀本藩による倹約令によって山車挽きは中止されたが,明治になって上町・中町・下町の3台の山車が復活した。明治9年に須賀神社と改称し,大正13年県社に昇格。




KADOKAWA
「角川日本地名大辞典」
JLogosID : 7217364