100辞書・辞典一括検索

JLogos

16

住ノ江橋
【すみのえばし】


六角(ろつかく)川の河口,住ノ江港をまたぐ橋。小城(おぎ)郡芦刈(あしかり)町と杵島(きしま)郡福富(ふくどみ)町を結ぶ。長さ350m,幅7.5m,鉄橋(鋼桁・鋼トラス)。昭和30年3月完成した。はじめ有料橋であったが,昭和43年4月から無料開放された。同51年歩道も架設された。当橋が架けられた住ノ江は,当県有明海沿岸最大の港として栄えた所で,特に昭和初期から13年ごろまで,杵島炭坑の最盛期に石炭船の往来が激しく,住ノ江港には6,000t級の船が入港するほどであった。しかし,石炭産業の斜陽化に伴い港も寂れた。そこで,住ノ江の経済浮揚策の一環としてこの橋の建設のための陳情などの運動がなされ,昭和26年11月着工し,軟弱地盤のため難工事の末,同30年3月に完成した。今は橋のたもとにある住ノ江港は,商港としての機能は失われ,海苔漁船などの往来でにぎわう漁港として活況を呈している。




KADOKAWA
「角川日本地名大辞典」
JLogosID : 7217381