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玉嶋里
【たましまのさと】


旧国名:肥前

(古代)奈良期に見える里名。「嶋」は別体「島」も当てる。松浦郡のうち。「日本書紀」神功皇后摂政前紀(仲哀天皇9年)4月3日条に「北,火前国の松浦県に到りて,玉嶋里の小河の側に進食す」と見え,「古事記」中巻仲哀天皇段の神功皇后の新羅征討には「亦筑紫の末羅県の玉島里に到り坐して,其の河の辺に御食したまひし時,四月の上旬に当たりき」と見える。また,同様の内容が天平3年7月3日付住吉大社司解の神功皇后庚辰年夏4月1日条にある(住吉神社所蔵/平遺補1)。遺称地は浜玉(はまたま)町南山の玉島であるが,玉島を流れる玉島川流域は風光明媚であったと見られ,「万葉集」に多くの歌が見られる。




KADOKAWA
「角川日本地名大辞典」
JLogosID : 7217623