多良
【たら】

旧国名:肥前
経ケ岳(きようがだけ)(1,075m)・多良岳(982m)両山麓に発して北東流し,有明海に注ぐ多良川の流域一帯を占める。経ケ岳・多良岳から北東へ数条の舌状台地が延び,その谷間や斜面,あるいは海岸沿いに集落が点在する。平地が狭小なため,古くから有明海での漁業が盛んであった。古墳時代の遺跡に峰遺跡と呼ばれるものがある。浅い土壙中に土師器の壺甕(つぼかめ)棺が水平に埋めてあり,上に扁平な大石がかぶせられたもので,このような土師甕棺は他にあまり例がなく,庶民の生活の中から芽生えた特殊な墳墓様式として注目される。
【託羅郷(古代)】 奈良期に見える郷名。
【多良村(中世)】 南北朝期に見える村名。
【多良村(近世)】 江戸期~明治22年の村名。
【多良村(近代)】 明治22年~昭和28年の藤津郡の自治体名。
【多良町(近代)】 昭和28~30年の藤津郡の自治体名。
【多良(近代)】 明治22年~現在の大字名。

![]() | KADOKAWA 「角川日本地名大辞典」 JLogosID : 7217629 |





