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筑肥線
【ちくひせん】


日本国有鉄道の路線名。鹿児島本線博多駅から松浦線伊万里(いまり)駅に至る85.4km。全線単線。全線にわたって北九州鉄道株式会社によって建設された路線を,国鉄が昭和12年10月1日買収し,筑肥線と称した。大正12年12月5日浜崎~福吉(ふくよし)間9.3kmが開通したことに始まり,以後,順次東に及び,同14年11月20日博多まで開通した。また浜崎から以西は大正14年6月15日東唐津(ひがしからつ)まで延長された。このため東唐津駅と唐津線の唐津駅が唐津の玄関口となった。東唐津から西への延長は昭和4年6月20日に東唐津~山本間7.4kmが開通し,山本駅で唐津線と接続することになった。同10年3月1日山本~伊万里間25.7kmが開通し,博多~伊万里間が直通になった。列車の運行は伊万里~博多間の直通もあるが,東唐津~博多,東唐津~伊万里間が多く,東唐津から以東では以西の約2倍の運行となっている。現在福岡市の地下鉄工事が進められ,博多~姪浜(めいのはま)間が全線開通(昭和57年の予定)の折には,筑肥線の姪浜~博多間11.7kmを廃止して地下鉄に乗り入れる予定。このため筑肥線の電化(唐津~博多間)工事が進められているが,これと同時に筑前前原~姪浜間12.8kmの複線化,東唐津駅の手前から松浦川を渡って唐津駅に至る新線工事も進められており,この新線工事が完成した場合,東唐津駅は廃止され,筑肥線の東唐津~山本間は廃止になる。この新線によって,伊万里・博多方面への列車が市の中心部に近い唐津駅から発着することになり大変便利になる。昭和53年度の営業係数264。




KADOKAWA
「角川日本地名大辞典」
JLogosID : 7217651