遠江ケ里村
【とおのえがりむら】

旧国名:肥前

(近世)江戸期の村名。小城(おぎ)郡のうち。遠江刈とも書く。佐賀平野北西部，祇園(ぎおん)川と嘉瀬川の合流点西岸に位置する。小城藩領。三ケ月郷に属す。久本ケ里・社ケ里・熊寄ケ里とともに総名を高田と称した。「宝暦郷村帳」「天明郷村帳」ともに１村として見える。当村の北東端に多久氏の知行地荻野村の飛地がある。北部を嘉瀬川に取水口をもつ東芦刈水道が流れる。神社は彦山権現，寺院に曹洞宗香雲寺・陽徳庵・持運院がある。明治元年の庄屋は利兵衛（犬山家文書）。「明治７年取調帳」「郷村区別帳」ともに金田刈の枝村に見える。「明治11年戸口帳」によれば，金田ケ里のうちに「遠ノ江ケ里」と見え，戸数29・人口145。なお「小城郡村誌」によれば，明治４年金田・久本・社(やしろ)・雪伏・熊寄の５か村と合併して金田ケ里となったという。

KADOKAWA 「角川日本地名大辞典」 JLogosID : 7217785