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長瀬
【ながせ】


旧国名:肥前

佐賀平野中央部,多布施(たふせ)川東岸に位置する。地名の由来については,古来当地一帯は長岡の瀬戸と称されていたが,後一条院の時代に諸国巡遊に出た京都の康清法師が当地に宿泊の際悪夢を見たため天満宮を建立し,以来この地を長瀬と改めたと伝える。天満宮は神領40町歩と定められ,康清とその子孫が神職として奉仕したという。天満宮境内の観音堂にある布巻観音は,かつて筑前の布巻の原にあったのでこの名があり,はじめ大友の一族が北山まで持ち帰り,さらに竜造寺氏の家臣駿河守宗吉が当地に移したものと伝え,機織り・縁結びの神様として信仰を集めている(長瀬天満宮由緒記)。また当地は「鎮西要略」「肥陽軍記」によれば,永禄年間に2度古戦場になったという(高木瀬町史)。
長瀬村(近世)】 江戸期~明治22年の村名。
長瀬(近代)】 明治22年~現在の大字名。




KADOKAWA
「角川日本地名大辞典」
JLogosID : 7217892