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中野遺跡
【なかのいせき】


東松浦郡鎮西(ちんぜい)町大字中野字出口にある遺跡。上場台地が玄界灘に面する東松浦半島の北端,標高約55mの低丘陵上の平坦部に位置し,東西約80m,南北約40mの広さを有する。過去の調査で当遺跡の周辺地域からは,旧石器時代から縄文時代にかけての各種石器が採集されているが,内遺跡を含む周辺地域は耕作による地層の攪乱があり,良好な遺構は確認されない。縄文時代後期から晩期にかけて編年され,柱穴や土壙の遺構とともに壺形土器や甕形土器・鉢形土器・打製石鏃・磨製石鏃・剥片鏃・石斧・石匙・石錐・剥器・刃器・磨石・石皿などが出土している。特に29号土壙から出土する夜臼式土器に伴う片刃石斧・有茎磨製石鏃等は,縄文時代末期の一括遺物として注目される。




KADOKAWA
「角川日本地名大辞典」
JLogosID : 7217915