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名護屋漁港
【なごやぎょこう】


東松浦郡鎮西(ちんぜい)町名護屋にある漁港。東松浦半島の北端に近い名護屋浦の入口にあり,北にある加部島が北西の季節風を遮る天然の良港。佐賀県管理の第2種漁港で指定は昭和26年9月7日,沿岸保全区域指定港。豊臣秀吉の朝鮮出兵の際,名護屋城下の港町であったため,港の周辺には当時の遺跡・遺称名が数多く残る。地理的位置の良さから外来船の出入も多いが,県内有数の大型漁港として,また県内唯一の大型まき網,壱岐・対馬沿岸での一本釣り漁業の根拠地としても知られる。漁港周辺には養殖イカダが多数浮かぶ。漁港の整備は昭和25年から始まり,係留施設750mが同37年に完成したが,漁業の発展と近港の避難港としての機能を果たすため係留不足に苦慮するようになった。このため昭和48年から第5次漁港整備計画,同52年からの第6次計画で修築事業が進行中。昭和53年度における利用漁船は地元船109隻・外来船210隻。漁業別陸揚量はまき網7,692t・しき網3,105tで,漁種別陸揚量はアジ4,620t・イワシ3,105t・サバ3,072tで全体の99%を占める。




KADOKAWA
「角川日本地名大辞典」
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