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七浦村
【ななうらむら】


(近代)明治22年~昭和30年の藤津郡の自治体名。飯田・音成の2か村が合併して成立。旧村名を継承した2大字を編成。多良(たら)岳の北東部で,多良岳から続く丘陵と谷あいに位置し,東岸は有明海に面する。当村の干拓地面積は54ha。昭和12年「七浦村事務報告」によれば,戸数983・人口5,688(うち男2,812・女2,876)で,職業別に見ると農業751戸で全体の76.3%に当たり,ほかに工・商業に従事する人々はわずかであった。海に面した村であるが畑作中心で,漁業を本業とする戸数はわずかに21戸で全体の2%にすぎず,養蚕業とともに副業であった。その他の副業として甘藷の生産が有名で,毎年50万~60万貫に達しており,また煙草の生産も昭和13年頃から村全体で行われるようになった(鹿島市史)。明治29年奥山分教場が設立。同34年には尋常昭文小学校を音成尋常小学校,遂良小学校を飯田尋常小学校と改称。同35年奥山分教場は独立して奥山尋常小学校となる。同37年飯田・音成両尋常小学校を合併して七浦尋常高等小学校が設立。昭和30年鹿島市と合併,その一部となり,村制時の2大字は鹿島市の大字に継承。その際飯田地内の伊福が分離して太良(たら)町に編入,大字伊福となる。




KADOKAWA
「角川日本地名大辞典」
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