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萩原村
【はぎはらむら】


旧国名:肥前

(近世)江戸期の村名。神埼(かんざき)郡のうち。佐賀平野東部,井柳川(本戦川)流域の平地に位置する。佐賀本藩領。上東郷に属す。「宝暦郷村帳」「天明郷村帳」ともに1村として見える。「天明村々目録」「天保郷帳」「旧高旧領」には村名が見えず,村高は不明。給人・地米高は「大小配分石高帳」では福地助之允20石・福井甚兵衛7斗余。長崎街道の北方に位置し,北を鳥隈村,東を目達原(めたばる)村,南を吉田村,西を諫里(いさり)村と接する。旧来より旱魃の被害が多く,田手川上流の坂本村・松隈村と中流の大曲村,下流の当村や鳥隈村・豆田村・箱川村の間には,大庄屋・郷普請方・市武代官所立会いの「時割り水」の約定があり,元文2年は8日に5時間の上流の堰明け放しとなっていた。文化6年夏の大旱魃には,当村はじめ周辺村々は郷普請方による豆田村・箱川村への箱川水道分水指示をめぐり紛糾した(三田川町史)。鎮守は海津見神を祭神とする海童神社と大山祇神を祭神とする山神社があり,海童神社には明和7年銘入りの踏石と文政10年の竜王社石祠がある。「明治7年取調帳」「郷村区別帳」ではともに吉田村の枝村として見える。




KADOKAWA
「角川日本地名大辞典」
JLogosID : 7218144