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橋下村
【はししもむら】


(近代)明治22年~昭和31年の杵島(きしま)郡の自治体名。杵島山北麓から六角川南岸にかけて位置する。芦原村と大渡村が合併して成立。旧村名を継承した2大字を編成。役場を蔵堂に設置。村名の由来は六角川に架かる新橋宿の渡しの下流に位置することによるか。明治期~昭和初期,六角川の水運を利用して地内の蔵堂より米穀を輸送した。近世初期六角川の北岸にある焼米(やいごめ)溜池の用水を白石(しろいし)平野に流すため六角川の川底に埋設した木管を,大正6年8月にはサイフォン式木管送水管,さらに昭和10年8月にはヒューム管に取り替えた(サイフォン式木管沈設記念碑)。また杵島山北麓沿いには昭和28年完成の武雄(たけお)市朝日町甘久と北方町にまたがる朝日ダムからの用水路が東西に敷設されている(白石町史)。江戸期から昭和30年に至るまで武雄と白石を結ぶ橋下道の中心にある蔵堂には小学校・役場・郵便局などが設けられていた。世帯数・人口は大正9年485世帯・2,752人,昭和5年470世帯・2,738人。昭和31年北方(きたがた)町と合併,同町の一部となり,村制時の2大字を継承。同時に大渡のうちの喜佐木・鳥巣・岡崎・下簑具が分離独立して白石町の大字大渡となる。




KADOKAWA
「角川日本地名大辞典」
JLogosID : 7218152