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聖岳
【ひじりだけ】


杵島(きしま)郡大町町と多久(たく)市南多久町との境にある霊山。標高420m。中腹付近までは第三紀層からなり,南麓では文政2年多久領主が採炭した石炭採掘がみられた。山頂付近は鑽岐岩・流紋岩・安山岩などの火山岩からなる。これらの石を利用した打製石器の破片が山頂付近から発掘されている。山頂に一般に大町弁財さんといわれる灑岳(れいがく)神社が祀られている。同神社の由来は明らかではないが,江戸期脊振(せふり)・天山とともに肥前三大弁財天として佐賀藩主をはじめ人々の崇敬が篤かった。また,修験者の霊場でもあり,彼らの峰回りの1つの拠点であった。山頂からは白石(しろいし)平野,六角(ろつかく)川の蛇行景観,有明海などの展望が美しい。




KADOKAWA
「角川日本地名大辞典」
JLogosID : 7218388