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藤ノ森
【ふじのもり】


鹿島市納富分(のうどみぶん)にある森林。鹿島4代藩主鍋島直条編著「鹿島志」に「藤森と称す,道祖神を祀れる所なり。今や荒廃して叢祠僅かに存するのみ。年代久遠にしてその詳を考ふべきものなし。ただこの森あるをもって,郡に名づけて藤津といふと伝ふのみ」と記されている。ここに記される藤森のある位置は納富分の小字藤津に当たる。その位置は中川の旧河道と石木津川の合流点近くで,古代の海岸線もこの付近であったと思われる。郡名を負う地名であることから,古代の郡津に由来するのであろう。それは藤津郡家が藤津の西約1kmの納富分の小字印鑰(いんにやく)に比定されるからである。現在「藤津」と記入された碑文が立っている。




KADOKAWA
「角川日本地名大辞典」
JLogosID : 7218526