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山中川
【やまなかがわ】


嘉瀬川水系の1支流。神埼(かんざき)郡三瀬(みつせ)村北部を流れる川。福岡県との境にある金山(かなやま)(967.2m)の南の谷に端を発し,1級河川嘉瀬川水系初瀬川に合流し,北山ダムに注ぐ。延長2.3km。川名は山中村の村名に由来するが,村名は「正保国絵図」に見える。上流部に,明徳4年の創祀といわれる山中地蔵または通称脚気地蔵の地蔵堂がある。縁起によれば,大江家房が明徳4年に宗祖の霊位の大法要を営み,祖父がいた山中の館跡に堂を建て地蔵尊を安置した。享保9年老朽化した堂宇を再修,のち脚気地蔵と呼ぶようになったという(三瀬村誌)。この堂が建てられた館跡は,文永元年野田周防守(大江清秀)が館を構え,三瀬山一帯を掌領した所である。「神埼郡村誌」に「金山 土人金山城ト呼テ,古城ト称ス……」と記している。




KADOKAWA
「角川日本地名大辞典」
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