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吉田里
【よたり】


旧国名:肥前

(古代)条里の里名。康永3年2月3日付沙弥某譲状に「一所 肥前国佐嘉下領内 吉田り廿陸坪壱丁」と記す(薩藩旧記/大日料6‐8)。この里は,貞治7年8月6日付渋谷重成譲状「同国佐嘉下御領内よたかり壱町廿六つほ」を指すと判断されるので,読み方も「よたり」とした(入来院氏文書/薩藩旧記)。正平10年正月24日付左衛門尉某奉田地寄進状に「佐嘉下御領内吉田里廿六坪壱町事」と見え,河上山神通寺に寄進している(河上山神社文書/佐史集成1)。また,建武2年10月14日付の雑訴決断所牒で,肥前国衙に「同申,同国佐嘉郡末吉名内吉田地,家親法師押領事」として来月25日以前に書状を提出するよう命じている(同前)。佐嘉下御領は散在していたとみられ,その遺称地もなく,比定地未詳。




KADOKAWA
「角川日本地名大辞典」
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