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鷲巣城
【わしのすじょう】


鹿島(かしま)市高津原字高津原にあった城。多良(たら)岳から北東にのびる丘陵の1つを高津原丘陵と呼び,その先端部(約20m)にあった城。この位置からは塩田(しおた)川・鹿島川流域,有明海・杵島(きしま)山が望まれる要衝地だけに築城されたのであろう。しかし築城年代は未詳。「北肥戦誌」に「近年(天文13年頃)は高来・彼杵・杵島・藤津四郡の内を押領し,高来の原・日江,藤津の松丘・鷲巣,此等の諸城を堅固に持ち」とあり,有馬氏の全盛期であったとみられる。天文4年竜造寺氏が有馬氏を本拠地に追い出した後は嬉野与右衛門が城主となったが,近世には廃城となった。城跡は鹿島市の中心部に近く宅地化が進み,遺構はない。




KADOKAWA
「角川日本地名大辞典」
JLogosID : 7219179