100辞書・辞典一括検索

JLogos

16

旭大橋
【あさひおおはし】


長崎港湾頭部の浦上川河口に架かる橋。国道202号が通過し,国鉄長崎駅のある尾上町に隣接する大黒町と対岸の旭町を結ぶ。取付道路を含め総延長839m,高架部689m,橋長523m,幅員17m。鋼製桁橋。片側2車線で,歩道もある。浦上川河口を約16mの高さでまたぎ,橋下を船舶が自由に航行できる。制限高15m,航路幅38m。総事業費は51億8,800万円。昭和47年12月着工,同57年1月開通。当初は同53年3月の完成を目指していたが,用地買収交渉の難航や石油ショックに伴う国の総需要抑制策の影響で大幅に遅れた。橋体は2段階の曲線を描いて,赤色で塗装されている。赤い橋体は,竜踊りの竜のイメージが意識されており,両脇の親柱も玉を飲んだ竜をデザインしてある。長崎駅前付近は山地に囲まれ,郊外と市の中心街を結ぶ国道206号は浦上川右岸の三菱重工長崎造船所や三菱電機等の工業地区に通じる唯一の幹線道路で,ラッシュ時には激しい交通渋滞が続いていた。1日の交通量は九州でも屈指の道路で,9万4,600台(昭和55年調査)を数えた。この橋が完成するまでは,約700m上流にある稲佐橋が市の中心街と対岸を結ぶ交通の要衝で,1日2万台を超える交通量があった。このような交通混雑を解消するため建設された橋で,市民が長い間待ち望んだ橋であった。現在1日に1万2,000~2万台の車両が通行している。




KADOKAWA
「角川日本地名大辞典」
JLogosID : 7219247