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飯盛城
【いいもりじょう】


戦国期の城郭名。山城。城跡は佐世保市相浦町に所在。宗家松浦丹後守親(幼名幸松丸)が永正9年に築く。飯盛山は標高259m,東麓から南に相浦川沖積地が広がる。城跡は,この平野を一望する南東斜面の標高76m付近から120m面までに位置し,北西から南東約130m,北東から南西約80mの方形区が城域である。両袖に並行して谷が入り,天然の空堀をなす。下面より自然石野面積の段築が十数段続き,最上部は高さ約7mの石積段築2列で主郭部が形成されている。主郭は75m×25mの平場になるが,遺構等の形跡は見られない。飯盛城は宗家松浦氏の最後の山城であり,平戸松浦氏に襲われて明応7年戦死した大智庵城主松浦丹後守政の子親が,宗家再興を計って築城した。平戸松浦氏との間に数回の戦闘があり,永禄年間に和解したが,その後平戸松浦氏に一族間での主導権を奪われた。




KADOKAWA
「角川日本地名大辞典」
JLogosID : 7219344