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宇久町
【うくちょう】


(近代)昭和30年~現在の北松浦郡の自治体名。平町と神浦村が合併して成立。大字は編成せず。平郷・太田江郷・野方郷・木場郷・大久保郷・神浦郷・寺島郷・飯良郷・小浜郷・本飯良郷の行政区がある。町役場を平郷に設置。五島列島最北端に位置する宇久島の全域と小島・寺島を含む。町名の由来は,古く「有救島」「烏苦島」などと見えるが,宇久島の島名をとり宇久町と名付けられた。学校は小学校2・中学校2,県立宇久高校がある。昭和32年無灯火地区が解消され,同年に行政無線局が開設された。同35年から昼間送電を開始。昭和33年西肥バス宇久営業所が開設され島内の運行を始めた。同35年平港桟橋が完成し,大型フェリーの就航で本土との交流が盛んとなる。同52年電話の自動化により本土との通話が即時通話となり,申込みから通話開始まで数時間も待つ不便が解消された。昭和40年頃より人口の流出が目立ちはじめ,畜産(宇久牛),養蚕,福原オレンジの栽培,漁礁投入・鮑稚貝放流による採鮑,海産物の製造,朝市振興などを行い,村おこしに取り組んでいる。世帯数・人口は昭和35年2,435・1万1,175,同45年2,227・8,048,同55年2,042・5,840。第1次産業以外に働く場所がなく,また高卒者の全員が島外へ進学・就職するため,人口流出が続いている。




KADOKAWA
「角川日本地名大辞典」
JLogosID : 7219610