小浜
【おばま】

旧国名:肥前
五島列島北端の宇久島の南部,福浦川流域に位置する。地名の由来は,福浦川が流れ込む一帯に奥深く海が入り込んで浜があったことにちなむという。地内には,縄文時代の石器類が出土する遺跡が数か所ある。宇久島の東・西・南・北には,蝸牛形石積遺跡があるが,地内の長野にもあり,「カラマツサマ」といわれる観音像が祀られている。この遺跡は,元寇遺構とか,宇久氏が倭寇として活躍した時代の見張所遺構とか諸説があるが,享保年間以降,祭場となり島民の信仰を集めた。長野は,天平12年,反乱を起こした藤原広嗣が捕らえられた「値嘉島長野村」(続日本紀)の比定地でもある。中世は,土豪小浜氏が拠り,応永20年5月10日の宇久住人等一揆契諾状案にも「〈おはま〉道勝」の名が見えている(青方文書/史料纂集)。
【小浜村(近世)】 江戸期~明治9年の村名。
【小浜郷(近代)】 年不詳~現在の行政区名。

![]() | KADOKAWA 「角川日本地名大辞典」 JLogosID : 7220042 |





