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貝木
【かいき】


旧国名:肥前

(中世)鎌倉期に見える地名。肥前国彼杵(そのぎ)郡のうち。文保2年5月29日の戸町西俊(俊能)同俊光連署和与状に「以和与之儀,貝木・竹留・鹿尾・棹浦・切杭・高浜者,時仲子孫当知行之間,止西俊等訴訟畢」とあり,同年5月日の深堀孫房丸(時明)代外二名連署和与状案にも同様の記載が見える。この文書によれば,戸町浦をめぐる在地本主戸町氏と新補地頭深堀氏との相論に和与が成立し,戸町浦内の貝木は深堀氏の知行地となった。この和与をうけて,同年6月6日には和与状を守るべき旨の鎮西下知状が出されている(以上,深堀文書/佐賀県史料集成4)。比定地は確定できないが,現在の三和町蚊焼に比定される可能性が高い。




KADOKAWA
「角川日本地名大辞典」
JLogosID : 7220076