小佐々
【こさざ】

旧国名:肥前

北松浦半島の南西部に位置する。北側は溶岩台地の縁にあたり目暗ケ原・金比羅岳・大観山などの山地が連なり，西部・南部に向かって斜面をつくり，山すそは複雑な海岸線を形成する。この間に小佐々川ほか数条の小河川がおおむね南方に開く谷を刻み，河口部にわずかな沖積地を形成する。海岸線は屈曲に富み臼ノ浦港・小佐々浦をはじめ楠泊・神崎・矢岳の３漁港など天然の良港に恵まれ，前島・永島など大小の島があって北九十九島の一部を形成する。地内の冷水岳および島嶼を含む海岸は西海国立公園の一部をなす。また，小佐々野島の淡水貝化石含有層（楠泊免），大悲観岩陰遺跡（小坂免），沖田城跡（田原免）などがある。
【こさゝ(中世)】　南北朝期に見える地名。
【小佐々村(近世)】　江戸期～明治22年の村名。
【小佐々村(近代)】　明治22年～昭和25年の北松浦郡の自治体名。
【小佐々町(近代)】　昭和25年～現在の北松浦郡の自治体名。

KADOKAWA 「角川日本地名大辞典」 JLogosID : 7220711