佐世保線
【させぼせん】

日本国有鉄道の線区名称。長崎本線肥前山口駅から分岐して佐賀県武雄温泉駅・有田駅，早岐(はいき)駅を経て佐世保駅に至る。全長48.8km。佐賀駅から長崎県北部を結ぶ幹線。はじめ明治31年１月開通の早岐～佐世保間を佐世保線と称したが，昭和９年12月肥前山口～諫早(いさはや)間の有明平坦線が開通して，長崎本線に編入されたため，従来の長崎本線の一部である肥前山口～早岐間が佐世保線に編入された。当線は佐世保鎮守府に兵員・物資を輸送する軍事的目的によって建設され，明治36年12月には佐世保鎮守府専用線が開通し，鎮守府と佐世保駅との間に連絡運転が行われた。第２次大戦後米軍によって米軍鉄道司令部（ＲＴＯ）が佐世保駅に設けられていたが，昭和27年４月独立とともに廃止された。昭和51年７月電化工事が完成し，博多～佐世保間に特急みどりが走った。佐世保駅で松浦線，早岐駅で大村線と接続する。

KADOKAWA 「角川日本地名大辞典」 JLogosID : 7220944