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諏訪池
【すわのいけ】


南高来(みなみたかき)郡小浜町南部,標高200mの台地にある池。上池・中池・新池の3つの池からなる。湖水面積33万8,700m(^2)と島原半島最大の池。上池が最も大きく1周約4km。元和2年,島原藩主松倉豊後守重政が灌漑用水池として築堤したといわれる。新池は正徳2年,北串山村庄屋松藤康隆氏が築堤。宝暦2年より翌年にかけて大亀名山川池より助井手を通して中池に注いだ。安政元年中池の井樋を改修,明治元年新池の井樋を改修,大正2年中池の貯水量を増やし干害に備えるため堤防のかさ上げ工事を施工した。上池の松林に健御名方神を祀る諏訪神社があり,土地の人は諏訪神社(長崎市)の本社だというが確証はない。毎年9月23日に例祭を行っている。昭和47年雲仙国民休暇村の指定を受け,3階建200人収容の宿舎をはじめ,駐車場・キヤンプ場・サイクリング道路・テニスコートなどを整備した。春から秋にかけては風光明媚な自然を求める家族連れの行楽地,夏はキャンプ場として県内各地からの人々でにぎわう。また付近一帯は鳥獣保護区と禁猟区で,春から夏にかけてホオジロ・ウグイス・キジバトなどが繁殖し,カワセミ・キセキレイなども見られる。冬はマガモ・カルガモなどのカモ類やコサギ・アオサギ・チドリ類などが多く渡来し,鳥たちの楽園地でもある。湖畔からは縄文早期~中期の遺物も出土し,近くには国史跡原山支石墓群もある。




KADOKAWA
「角川日本地名大辞典」
JLogosID : 7221344