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滑石トンネル
【なめしとんねる】


長崎市北西部の滑石峠下を通るトンネル。長崎市の北陽町と鳴見町を結ぶ。全長403m,幅8m。2車線で両側に歩道がある。昭和39年起工,同44年1月に開通。総工費2億9,730万円。当時長崎市滑石町と西彼杵(にしそのぎ)郡三重村遠の木場を通る県道は,滑石峠を曲がりくねって越えていかなければならず,西彼杵半島の外海(そとめ)地区の産業開発の大きな障害となっていた。同地区は,経済面・文化面での立遅れが見られ,陸の孤島と称されていただけにトンネルの完成は,地元住民にとって長年の夢であった。昭和48年三重村畝刈(あぜかり)地区の新長崎漁港建設が契機となって,三重村は長崎市に編入した。その後,三重地区の開発は急速に進み,長崎市の滑石団地に隣接するベッドタウンとして宅地化も進んでいる。トンネル西口側の鳴見町には鳴見団地のほか,昭和59年に約50万m(^2)で人口4,000人規模の光風台ニュータウンの造成が完成した。畝刈町には各種水産施設と並んで県営三重団地も建設された。その他,住宅団地を造成する計画があり,周辺地域を含め人口約2万人の漁港ニュータウンが形成される。また,新長崎漁港修築に伴う臨港道路の建設が進められ,鳴見町から西彼杵郡時津町の国道206号に通じる鳴鼓トンネル(全長2,048m)の建設も進められている。




KADOKAWA
「角川日本地名大辞典」
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