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納島
【のうしま】


旧国名:肥前

五島列島の北,小値賀(おぢか)島の北方に浮かぶ納島の全域。2つの小火山島が結合して形成された島で,比較的噴火の規模が大きかったため溶岩流が四方に広がって広い平原をもち,海食の結果により海岸線もかなり複雑。南岸にはアコウの群落がある。東端部には旧石器時代~縄文時代の石器を多数採集したヌゲ遺跡がある。北岸の弥エ門が浦海岸は平家の落人の上陸地といわれ,ガンゴジョウ山はその頭領の居宅があった所が上屋敷と呼ばれている,丘の上には城跡が崩れたままの抜け穴とともに残る。昭和40年代後半,納島の北にあるハダカ瀬付近の海底から古代~中世期の外洋船の碇石が2本引き揚げられている。網島港の海岸に群生する亜熱帯性植物であるアコウ樹群は町の天然記念物に,集落地を除く全島が西海国立公園第2種・第3種特別地域に指定されている。中世末期には,当地は平戸松浦氏の重臣籠手田一族の一部氏の知行地であり,籠手田一族がキリスト教を保護したため,16世紀中期からキリシタンの多い島となった。籠手田一族が慶長4年追放されると,平戸領でキリシタン弾圧が強化され,元和8年には,先年から潜入して納島・宇久で布教を行っていたカロミ・コンスタンツオ神父が捕らえられ,これに関係したキリシタンが捕縛され,処刑されるという事件となった。また,キリシタン史上で著名なアンドレア・ヤブ・ノシマやアウグスチノ太田の出身地でもある(小値賀町郷土誌)。
納島(近世)】 江戸期の村名。
納島郷(近代)】 年不詳~現在の行政区名。




KADOKAWA
「角川日本地名大辞典」
JLogosID : 7222217