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山田駅
【やまだのえき】


旧国名:肥前

(古代)平安期に見える駅名。肥前国高来(たかき)郡のうち。「延喜式」兵部省諸国駅伝馬条に見える肥前十五駅の1つ。駅馬5疋を置く。高山寺本「和名抄」駅名でも「山田」とある。高来郡の駅は「肥前国風土記」には「駅は四所」とあるが(古典文学大系),「延喜式」段階では,その記載順序から推察して,船越・山田・野鳥の3駅となり,8世紀に比べ1駅減少している。高来郡山田郷に所在したと考えられ,雲仙岳西北,現在の吾妻町(旧山田村)に比定される。山田川上流の谷・牧ノ内・兵庫・山田原などの地名が残るあたりに駅家があったのであろう(古代日本の交通路4)。船越駅から山田駅への駅路は,船越駅から野鳥駅への経路とのかかわりで,海岸沿いの駅路か,千々石断崖に沿って島原半島中央部を通るか,断定はできないが,島原半島中央部を通るとすると高来郡家は支路で結ばれていたことになる。




KADOKAWA
「角川日本地名大辞典」
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