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大津街道
【おおづかいどう】


熊本市と菊池郡大津町を結んだ街道。豊後街道の一部(約20km)で,国道57号が通る。番所が置かれた立田口(熊本市坪井の赤鳥居)から東進,白川にほぼ沿いながら,菊池郡菊陽町を経て,参勤交代の際の最初の休憩または宿泊地となった大津に至る。沿道には加藤清正の植樹と伝える杉並木が残っており,菊陽町津久礼の三里木近くには杉並木を詠んだ詩碑が残る。ほかに沿道には,立田山山麓の立田城跡,熊本市竜田町弓削の武蔵塚などがある。武蔵塚は,宮本武蔵が死後も藩主を護るため,遺言により甲冑をつけて葬られたという。江戸期,大津の中町は宿場町としてにぎわい,本陣(お茶屋)のほか,藩の米倉庫が置かれ,商家も多く,町屋の大半は旅籠屋で,大津手永会所も置かれていた。




KADOKAWA
「角川日本地名大辞典」
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