人吉街道
【ひとよしかいどう】

葦北郡芦北町から人吉市の旧城下までの約40kmの街道。芦北町計石から，佐敷川をさかのぼって桑原に至り，山道を市野瀬の祝坂で越え，告坂から告で球磨(くま)川左岸に出て，球磨郡球磨村の一勝地の大坂間，三ケ浦の那良口を経て茶屋から渡へ渡河，球磨川右岸を人吉の城下町へ向かう。桑原から白木峠を越え天月川沿いに，球磨川右岸の天月の小口に出て大坂間へ向かうルートもあった。古くから人吉と中央を結ぶ最重要路であったが，明治41年のちの肥薩線の開通とともに，その機能は激減した。

KADOKAWA 「角川日本地名大辞典」 JLogosID : 7227340