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湯前線
【ゆのまえせん】


JR九州が経営する路線の1つ。肥薩線人吉駅から球磨(くま)川とほぼ並行して人吉盆地東部に位置する湯前駅を結ぶ。全長24.9km。駅数11。大正8年2月九州を横断する鉄道路線の1つとして,人吉~妻(宮崎県西都市)間の鉄道建設の気運が高まり,日肥鉄道期成同盟が設立され,同11年8月20日妻~杉安(西都市)間が開業(旧国鉄妻線,昭和59年12月1日廃止)。大正13年3月30日人吉~湯前間が開業し,肥後西村・一武(いちぶ)(球磨郡錦町),免田・多良木・湯前の5駅が開設された。その後,熊本・宮崎両県の利害関係や政争により,湯前~杉安間の建設計画は消滅。球磨地方の旅客・物資輸送に貢献したが,モータリゼーションの進行により,昭和40年頃から利用客も減少,同55年には貨物営業も廃止された。九州最後のSL運転の区間として有名であったが,昭和50年3月には無煙化された。同62年4月1日国鉄の分割民営化によりJR九州が経営する路線の1つとなった。現在1日9往復が運転され,うち博多(福岡県福岡市)~湯前間(博多~熊本間は快速,熊本~人吉間は急行)で1往復,八代(やつしろ)~湯前間で下り5本,上り4本の直通運転がある。特定地方交通線の第3次廃止対象路線に指定されている。




KADOKAWA
「角川日本地名大辞典」
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