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入野
【いりの】


旧国名:日向

大淀川支流の本庄川(綾南川)および綾北川流域に位置する。地内の高台には3基の円墳(四反田古墳・王ノ塚古墳・スミ床古墳)があり,隣接する南俣に所在する1基とともに昭和8年綾古墳として県史跡に指定された。天正年間に京都の一条堀川に定住し,堀川物の祖として多くの俊秀な刀工を養成して新刀の祖と称された刀工田中国広は,地内古屋の生まれで,伊東氏の家臣として田中信濃守と称し,また刀も作っていた。天正5年伊東氏が滅亡すると,諸国を流浪しながら鍛刀し,のち京都の埋忠明寿の門に入って名をなした。代表作は山姥切と呼ばれる刀で,「九州日向住国広作 天正十八年庚刁弐月吉日平顕長」の銘があり,国重文に指定されている。現在でも古屋の旧宅跡周辺からは錆鉄(かなくそ)が見つかり,また鍛刀の際に用いたという「刃口の水」と伝える清泉がある。この旧宅跡は,昭和8年刀工田中国広宅跡として県史跡に指定され,その石碑や顕彰碑がたつ。
入野名(中世)】 戦国期に見える名田名。
入野村(近世)】 江戸期~明治22年の村名。
入野(近代)】 明治22年~現在の大字名。




KADOKAWA
「角川日本地名大辞典」
JLogosID : 7234411