浮目
【うきめ】
旧国名:日向
(中世)鎌倉期に見える地名。日向国臼杵(うすき)郡のうち。現在の東臼杵郡北川町長井地内に位置する。殿下渡領島津荘寄郡。建久8年の「日向国図田帳写」に殿下御領島津荘の寄郡として「浮目七十丁」臼杵郡内,地頭掃部頭殿とある。掃部頭殿とは源頼朝側近の中原親能のことである。浮目とは浮免の意で,長井院浮免の地のことか。「宇佐大鏡」に,島津荘立券の際,立券使俊弘が長井院浮免を停止し,「長居内田貫田牟田」を宇佐宮領としたとある(大分県史料24)。この時の島津荘というのが当地に当たるのであろう。
| KADOKAWA 「角川日本地名大辞典」 JLogosID : 7234441 |