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九州自然歩道
【きゅうしゅうしぜんほどう】


九州を一周する自然歩道。九州各県の名所旧跡,自然公園を結び,郷土の自然に肌で触れ,歴史を探索し親しむことを目的とする。県内延長350km。県内17の市町村にまたがり,霧島屋久国立公園,祖母傾・九州中央山地の両国定公園,祖母傾・尾鈴・西都原杉安峡の3県立公園を結ぶ。昭和56年に完成。福岡県北九州市の皿倉山を起点に,大分県を経て,祖母山の国観(くにみ)峠で本県が受け継いでいる。本県内の自然歩道は,柱状節理の渓谷美で知られる高千穂コース,花崗岩の露出した矢筈岳・鹿川渓谷で知られる丹助岳コース,本県で唯一ロッククライミングができ,多くのクライマーを育てた行縢(むかばき)山・速日の峰コースと続く。一路南進すると,山陰(やまげ)一揆,若山牧水生誕の地で知られる大斗・珍神山コースである。矢研(やとぎ)の滝・川原キャンプ場から西に進むと武者小路実篤の「新しき村」で有名な尾鈴コース,日向の嵐山(あらしやま)といわれた杉安峡を南進すると古墳の里西都原コースで,和泉式部の故事で知られる法華岳,綾南川渓谷の照葉樹林,東洋一の釣橋で有名な綾・国富コースとなる。ブッポウソウの繁殖地狭野神社,野鳥の聖域御池・小池を経て,高千穂の峰山頂で鹿児島県の自然歩道と結ばれている。




KADOKAWA
「角川日本地名大辞典」
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