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倉岡城
【くらおかじょう】


中世~近世初期の城か。宮崎市糸原に所在。築城年代・築城者共に不詳だが,中世末期か。糸原の東端,標高約40mの独立小丘上にある。南・東面は大淀川の支流が流れ,北西面は平地。「日向記」巻7,分国中城主揃事によると永禄頃の城主は野村隠岐守。天正5年木崎原の戦に大敗して勢力を失墜した伊東氏は豊後に退去した。こののちは日向の中原地域に島津氏の勢力が浸透し,この城には吉利山城守久金が在城している。天正15年以降も島津氏によってこの地は地頭を配して支配された。廃城の時期は諸記録上は不明であるが,元和元年の一国一城令によって廃されたと推測される。こののちも鹿児島藩はこの地に郷士を置いて藩境の治安に当たった。現在城址は杉山と竹林である。




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「角川日本地名大辞典」
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