高岡トンネル
【たかおかとんねる】

東諸県(ひがしもろかた)郡高岡町にある国道10号のトンネル。坑口は，高岡町の花見字粟野と飯田字岩元に位置する。全長621.6m・幅員10.5m・高さ7.1m。トンネルの標高は，花見側21.3m，飯田側19.4m，0.3％の勾配がある。照明灯・非常電話・非常警報装置・消火器を設置。昭和50年着工，同51年９月竣工。国道10号の旧道は，高岡町の粟野から大淀川左岸沿いに通り，高岡町市街地を通り抜けていたが，商店や民家に挟まれて幅員が狭く，信号機の多い隘路であったため，交通渋滞が慢性化していた。高岡トンネルは，この隘路解消を図った高岡バイパス建設工事の一部としてつくられた。バイパス開通は昭和54年３月。トンネル付近の交通量は，バイパス開通前の昭和52年に１万1,939台，開通後の同55年１万1,571台，同58年１万631台と減少傾向をみせている。これは九州自動車道宮崎線の開通の影響も，一部分受けているものと思われる。

KADOKAWA 「角川日本地名大辞典」 JLogosID : 7235342