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橘橋
【たちばなばし】


宮崎市中部,大淀川下流左岸の橘通西1丁目と同右岸の淀川1丁目に架かる橋。国道220号が通る。橋の変遷については,現在橋に至るまで7代を数えることができる。明治6年に地元の有志によって通行料を取る有料橋が計画されたといわれるが実現に至らず,橘橋と称される橋は,同13年に太田村の医師福島邦成によって架橋された同じく有料の賃取橋が最初である。この初代橘橋は,延長382m・幅員3.9mの木橋で,のちに県へ譲渡された。その後,同17年に県により延長208間の無料の橋として開通したが,同19年の暴風雨により流失した。その後,再架橋された3代橘橋も同21年の洪水で流失した。4代橘橋は3代目の橋より下流に設けられ,明治21年延長362m・幅員5.4mの木橋として完成したが,昭和2年の大淀川増水の時,上流の高松橋が崩壊して橘橋に衝突したため,ともに流失した。5代目は仮橋として同年に復旧したが,同7年に永久橋として6代目が架橋された。この橋は,鉄筋コンクリートのアーチ式橋で,欄干には岡山県産の花崗岩が使用され,延長385.5m・幅員16.4mの規模で,総工費107万6,375円であったという。しかし,第2次大戦後の交通量の増加に伴い,橋周辺の交通渋滞が問題となり,昭和54年に延長389m・幅員28.8mの現在の橘橋が完成した。




KADOKAWA
「角川日本地名大辞典」
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