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智保郷
【ちほのごう】


旧国名:日向

(古代)平安期に見える郷名。「和名抄」日向国臼杵(うすき)郡四郷の1つ。東急本は「知本」,意味は高千穂峰よりとったもので,肥後国阿蘇郡にも知保郷があった(地理志料)。本来,高千穂郷であるが,「郡郷の名二字の制によりて高字を省略」したという(日向国史)。卜部兼方の「釈日本紀」,仙覚の「万葉集註釈」所収の「日向国風土記」逸文では「臼杵郡内 知鋪郷」について,天孫降臨の際,土蜘蛛の奏言で,稲千穂を抜いて籾とし,四方に投げ散らしたら,天開明し,日月照光した,それによって高千穂の二上の峰といい,後の人改めて智鋪と号したと説明する。現在の西臼杵郡高千穂町一帯である。中世の熊野社領高知尾荘は当郷に成立したものであろう。




KADOKAWA
「角川日本地名大辞典」
JLogosID : 7235446