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西諸県郡
【にしもろかたぐん】


(近代)明治17年~現在の宮崎県の郡名。明治16年6月諸県郡は宮崎県に属する地域を北諸県郡,鹿児島県に属する地域を南諸県郡と称して南・北2郡に分割されたが,翌17年1月北諸県郡はさらに東・西・北の3郡に分けられ,当郡が成立した。郡役所は小林村に設置された。同22年の市制町村制実施に伴い,小林・飯野・真幸(まさき)・加久藤・須木・野尻・高原(たかはる)の7か村が発足した。大正元年小林村,昭和9年高原村,同15年飯野村が町制施行。同23年野尻村の一部が紙屋村となる。同25年小林町が市制施行,真幸村が町制施行,同30年野尻村と紙屋村が合併して野尻町となり,一部が東諸県郡高岡町に編入,同年加久藤村が町制施行。同41年飯野町・真幸町・加久藤町が合併してえびの町となり,同45年市制施行。世帯数・人口は,大正9年1万4,040・6万7,935,昭和10年1万6,013・8万2,059,同25年1万4,522・7万5,713,同35年1万5,562・7万1,886,同45年1万5,149・5万5,511,同55年7,532・2万5,308。大正10年には,有租地のうち田5,411町7反余・畑7,804町4反余・宅地738町7反余・山林4,520町1反余・原野6,494町余,生産総額1,017万1,817円,うち農産739万2,319円・畜産46万5,700円・林産181万9,889円・水産1万5,357円・工産45万3,971円・鉱産2万4,581円,農業就業戸数は自作2,042(うち副業166)・自作兼小作4,098(うち副業331)・小作4,500(うち副業914),耕作地反別は田5,591町9反・畑8,339町7反,自作地5,534町3反・小作地8,397町3反,小学校は24校あり,学級数の合計209,児童数の合計1万286,教員数の合計242(西諸県郡勢要覧)。昭和25年度の総生産額15億6,332万円余,うち農産10億4,006万円余・養蚕899万円余・畜産5,178万円余・林産1億4,056万円余・水産133万円余・工産3億497万円余・鉱産1,559万円余,同年の民有有租地のうち田4,122町8反・畑4,376町1反・宅地577町2反・池沼1町・山林4,569町8反・原野4,209町5反,総農家数1万426戸,うち専業農家6,277戸・兼業農家4,149戸,農用地総面積1万453町5反,うち田4,222町6反・畑4,347町2反・樹園地150町5反・その他1,733町2反(県統計年鑑)。昭和50年の民有地のうち田1,721ha・畑3,476ha・宅地390ha・池沼5ha・山林3,913ha・牧場42ha・原野2,102ha,15歳以上就業者総数2万9,394のうち農業1万8,584,林業・狩猟業752,漁業・水産養殖業17,鉱業82,建設業1,467,製造業1,184,卸売業・小売業2,752,運輸通信業592,サービス業2,823,公務849,農家総数4,513戸,うち専業農家1,201戸・第1種兼業農家1,492戸・第2種兼業農家1,820戸,経営耕地面積は田17万1,166a・畑24万381a・樹園地7万2,790a,昭和48年度の町民所得は総額125億円余,うち第1次産業47億円余・第2次産業21億円余・第3次産業55億円余(県統計年鑑)。現在当郡は高原町・野尻町・須木村の2町1か村からなる。




KADOKAWA
「角川日本地名大辞典」
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