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三ケ野山
【みかのやま】


旧国名:日向

古くは「みかんやま」ともいい,また三箇野山とも書く。大淀川支流岩瀬川下流左岸に位置し,同川支流城の下川が南東流する。東・南・北の三方を山に囲まれ,わずかに西方が開けて霧島連峰の夷守岳が望まれる。地名の由来はこの地形によるともいわれる。また,古くは北部に森が3か所あり,各々に神社があったことにちなむとも伝える。この付近には,弥生時代以降の複合住居跡が発見されている。字大萩の道路わきの畑の中には円墳1基があり,東麓の円墳1基とともに昭和8年野尻古墳として県史跡に指定された。高さ2.6m・径10.2mの円墳だが,封土直下に地下式横穴があることから,墳丘を有する地下式横穴ではないかともいわれている。この周辺には,県内では諸県(もろかた)地方独特の地下式横穴が37基も発掘されており,蛇行剣・銅鈴・轡などが出土している。地内瀬戸之口の高さ365mの上の山は戦国期まで狼煙の丘であったという。
三ケ野山村(近世)】 江戸期~明治22年の村名。
三ケ野山(近代)】 明治22年~現在の大字名。




KADOKAWA
「角川日本地名大辞典」
JLogosID : 7236068