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鹿児島交通線
【かごしまこうつうせん】


日置(ひおき)郡伊集院町伊集院駅から枕崎市枕崎駅に至る鹿児島交通が経営する路線。全長49.6km。昭和6年3月に開通。年間輸送人員88万6,000人,1~2両編成の普通列車で全区間単線。1日の運転本数は40本,所要時間1時間40分である。鹿児島交通の前身は,明治45年に鮫島慶彦が資本金100万円で創設した南薩鉄道に始まり,薩摩半島西岸地方の産業開発と振興を目的としたものであった。大正3年に伊集院駅~伊作駅間,昭和6年には枕崎駅まで開通した。昭和18年には薩南鉄道(阿多駅~知覧駅間)を合併,支線の延長につとめ,昭和39年には南薩全域の観光開発を進めていた三州自動車と合併,社名を鹿児島交通と変更した。かつては半島西部の森林資源・牛馬・水産物などを,関東・関西へ運ぶ重要な輸送機関であった。その最盛期は第2次大戦中から戦後の昭和26年ごろまでであり,その後のトラック輸送の隆盛に伴い,万世線(昭和37年),阿多知覧線(昭和40年)を廃止。貨物部門も廃止して現在に至っている典型的なローカル線である。




KADOKAWA
「角川日本地名大辞典」
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