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西田橋
【にしだばし】


鹿児島市西田町にあり,市内を南北に二分する甲突川に架かる五大石橋の1つ。4連アーチ型橋。全長50m・幅6.38mで県文化財。幕末,藩の財政立て直しを完遂した鹿児島藩は,さらに経済基盤の確立を目指して,道路・河川の整備事業を始めた。当橋もその事業の一環として弘化3年に架橋されたもの。藩は肥後の石工,岩永三五郎を招請し,この工事に当たらせた。当橋は城内に入る表玄関として重要な位置にあり,明治初期まではそのたもとに郭門が建てられ,欄干には青銅(現在は鉄製ペンキ塗り)の擬宝珠柱をつけ,他の4石橋と比べ格式・構造に違いが見られる。床面は現在コンクリートで固められてはいるが,かつては石の網代敷であった。他に大きい改変はなく,今日までよく風雪に耐えている。




KADOKAWA
「角川日本地名大辞典」
JLogosID : 7238638