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新川
【あらかわ】


旧国名:琉球

方言ではアラカーという。石垣島南西部に位置し,北部に前勢岳がある。石垣四箇の1つで,集落は市街地の一画を形成する。現字域は石垣島南西の富崎(観音崎)を含む三角形をなし,八重山考古編年第Ⅰ期の竿若西遺跡・富崎遺跡・野呂水貝塚,第Ⅲ期の竿若東遺跡・皆野宿岡遺跡・シタダル遺跡・ビロースク遺跡・カワバナ遺跡群などがある。ビロースク遺跡は13~14世紀の遺跡で,掘立柱の平地住居址,排水溝,炉址,屈葬人骨2体,石垣跡のほか,中国の元代~明代初期の遺物や炭化米・麦などが出土し,当時の生活を知る貴重な資料となっている(県文化財調査報告書22)。弘治13年(1500)のオヤケ・アカハチの乱で首里王府軍は軍船46艘を2隊に分け,1隊は登野城(とのしろ)から,1隊は新川から攻めたという(球陽尚真王24年条・中山世譜)。長崎御嶽の西方に湧き出す泉は,村人が掘って神水用としたもので,アラマリナー(新生井戸)と呼ばれた。新川村が石垣村から分村した時,この井戸名にちなんで新川村と名付けた(八重山歴史)。
新川村(近世)】 王府時代~明治41年の村名。
新川(近代)】 明治41年~現在の字名。




KADOKAWA
「角川日本地名大辞典」
JLogosID : 7239708