伊波城
【いはぐすく】

沖縄本島中部,石川市伊波小字後原に所在する城。県史跡。伊波集落の北東,琉球石灰岩丘陵の一部(標高87.2m)に,単郭を巡らして築いた面積1,373坪の小規模な城。至治2年(1322)怕尼芝に亡ぼされた今帰仁(なきじん)城主(中北山(なかほくざん)系)の遺児今帰仁王子が近くの嘉手苅(かでかる)村に落ち延び,洞窟に仮住まいをしていたが,村人に推戴されて伊波按司となり,伊波城を築城したと伝える。そのため,城内には今帰仁城への遥拝所が設けられているという。城壁は野面積みを主体とし,北東側は断崖,その東側は一段と高く積み上げられ,眺望のきく高台となっている。城門は3か所にあり,伊波集落に面した南西側の門が正門といわれる。城内には往時の殿舎はなく,その遺構も不明である。現在4つの拝所がある。「由来記」美里間切伊波村の項にある伊波城内之殿・森城嶽・中森城之嶽などがそれに当たると思われる。城の内外から獣骨や貝類とともにすり石,フェンサ上層式土器,須恵器,中国製青磁・白磁などが出土する。

![]() | KADOKAWA 「角川日本地名大辞典」 JLogosID : 7239838 |





