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垣花
【かきのはな】


旧国名:琉球

方言ではカチヌハナという。沖縄本島南部,玉城(たまぐすく)石灰岩台地の東端に位置し,東端に急崖が続き,一部海岸低地を含む。丘陵と海岸低地との境界点をカチ(垣)といい,ハナはその先端をいう。古くは垣花樋川の湧泉をたよりに,垣花城を挟んで東側に和名村,西側に垣花村があった。垣花城城下東北の平地からは,須恵器・グスク系土器・中国製青磁および陶器類が出土した。「和名・垣花千人のシンカ(仲間)」という伝承があるが,これらの遺物は当時の繁栄をしのばせる。垣花城は,グスク時代初期から三山鼎立時代まで使用されていたらしく,グスク研究の上でも重要なものである。伝承によると,三山鼎立時代末期(15世紀初頭)島添大里按司に亡ぼされた大里間切大城(おおしろ)村の大城按司の遺子が,母親の里である垣花に隠れ,のち那覇(なは)港南岸に移ってから,そこに来住者が多く,ついに村立てして,垣花地と称するに至った。垣花地とは,垣花の開拓地という意味で,現在の那覇市垣花町の地名はこれにちなむ。また,那覇の垣花に対して,当地はアガリカチヌハナ(東垣花)と呼ばれるようになったという。旧暦2月に行われる麦穂祭と,旧暦5月の稲穂祭,旧暦6月の稲大祭に,麦や稲の豊穣を予祝して謡われる「麦穂祭・稲二祭之時,垣花巫唄」に,「をんなまきよう・をんなくだ」と謡うのが垣花のマキョの聖名であろう(ウムイ27/歌謡大成Ⅰ)。
垣花村(近世)】 王府時代~明治41年の村名。
垣花(近代)】 明治41年~現在の玉城村の字名。




KADOKAWA
「角川日本地名大辞典」
JLogosID : 7240181