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空寿崎
【くうじゅうざき】


沖縄本島中部,浦添(うらそえ)市港川の北西端にある岬。方言では単にクウジュウ,あるいはカーミジ(亀地)という。隆起サンゴ礁の海岸で,岩の形が亀に似ているところから亀地と呼ばれている。この岩からトンボロ地形が発達し,浦添市城間には東空寿・中空寿・西空寿の小字が海岸沿いに続く。「由来記」にクウジュダキ(古重嶽)と見え,神名は羽地コイチコチョウガナシとある。また,「遺老説伝」には,浦添間切城間村の羽地ノロが那覇(なは)から船で帰る途中,突然の暴風のため舟が難破し,溺死した際,土地の者がその骨を拾って古重嶽に葬ったが,たびたび霊感を現わし,祈願すれば霊験あらたかであったとある。付近には第二尚氏17代の尚灝王(1804~34在位)が隠棲した城間御殿跡があった。この地域は第2次大戦前には城間スイカの名で知られるスイカの名産地でもあった。現在は浦添市内唯一の海水浴場として地元の人々でにぎわっている。付近には外人用規格住宅(石川住宅)がある。




KADOKAWA
「角川日本地名大辞典」
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