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くばの御嶽
【くばのうたき】


名護市安和にある御嶽。地元ではフサテノウタキともいう。「由来記」にはタケタカノ嶽と見え,屋部ノロの崇べ所とされている。クバ(ビロウ)が群生していることから,くばの御嶽と呼ばれる。安和の集落後方,山地内に位置し,その東側には安和の古島の跡があるが,現在は畑地となっている。御嶽内には琉球石灰岩・砂岩・国頭(くにがみ)礫層を母岩とする赤色や暗赤色の土壌が分布し,ビロウ・イタジイ・アカギ・タブノキ・ハゼノキ・イスノキなどの樹木が繁茂している。御嶽のほぼ中央部には集落の祖先およびノロを祀ったイビがあり,その南と北にイビと古島への遥拝所がある。毎年旧暦9月17日に行われるミヤダニ(ミヤ種子)では地域住民が総出で御嶽を清掃し,左縄を取り替える。昭和48年7月安和のくばのうたきの名称で県民俗文化財に指定された。




KADOKAWA
「角川日本地名大辞典」
JLogosID : 7240494