小浜
【こはま】

旧国名:琉球
方言ではクバマ・クママ・クモマという。石垣島の西方に位置し,小浜島全域を占める。地名クママの由来は,古老の伝えによれば,古く小浜島にはナカンズニ・クバンテ・トヌレ・ニセナク・ギサキ・ハイナク・シマンドゥ・ヤサキ・クーヤの9つのマギリ(村)があり,9マギリが転訛してクママになったという。また,古くはクンママと呼ばれ,クンは古見(こみ),ママは小さいの意で,すなわち古見から移動してきた小さな古見の意のクンママが転訛してクママになったともいう(八重山民謡誌)。島の豊年祭にはアカマタ・クロマタ祭祀が行われ,これは古見から伝えられたとされる。しかし,往古,ニシン田の北側にカニク村,西海岸近くにヤサキ村,仲山御嶽の前方にクファンテ村という集落があり,小浜加武多が小浜目差在任中にこの3集落を現集落地に集めたという別の伝承もある(小浜島誌)。古謡「福禄寿」に見える「なかんずに」は小浜の異称である(節歌補遺42/歌謡大成Ⅳ)。島には八重山考古編年第Ⅰ期のトゥマール貝塚・小浜島南風原遺跡,第Ⅲ期のウティスク山遺跡・小浜島フルロウ山遺跡,第Ⅳ期のユンドゥーレースク遺跡・旧小浜集落遺跡・ニシンダ原遺跡があり,北東海上の嘉弥真島には八重山考古編年第Ⅲ期の嘉弥真遺跡がある。ニシンダ原遺跡からはパナリ系土器,旧小浜集落遺跡からは中国製青磁器片・南蛮陶器片・染付破片などが採集されている(県文化財調査報告書29)。
【小浜村(近世)】 王府時代~明治41年の村名。
【小浜(近代)】 明治41年~現在の字名。

![]() | KADOKAWA 「角川日本地名大辞典」 JLogosID : 7240592 |





